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ServiceNow導入前の業務整理とは?

  • 現状可視化
  • 課題把握
  • ワークフロー改善
  • 導入準備
ServiceNow導入前の業務整理とは?

「申請状況を確認したいのですが、今どこまで進んでいますか」
利用者から問い合わせを受けたとき、すぐに回答できない状況はないでしょうか。

申請書はExcel、承認依頼はメール、進捗管理は別の台帳、一部は紙で運用している。このような状態では、申請内容そのものよりも、現在の状況を確認するための作業に時間がかかることがあります。

しかし、申請業務の課題は管理ツールが複数存在することだけではありません。本質的な問題は、「誰が何を判断し、どの状態で次の担当者へ引き継ぐのか」が整理されていないことにあります。

ServiceNowは申請から承認、対応完了までの業務プロセスを一元管理できるプラットフォームです。
一方で、現状業務を整理しないまま導入を進めると、複雑な運用や例外処理までそのままシステム化してしまうことがあります。

この記事では、申請業務で「誰がどこまで」を見失う原因と、ServiceNow導入前に確認したい業務整理のポイントを解説します。

目次

1. 申請業務で「誰がどこまで」を説明できない状態とは

申請業務の課題として、「進捗確認に時間がかかる」という声は少なくありません。

例えば利用者から申請状況について問い合わせがあった場合、担当者がまずExcel台帳を確認し、情報が更新されていなければ承認者へ連絡し、それでも分からなければメール履歴を確認するという運用になっていることがあります。

このような状況では、申請業務そのものではなく、申請状況を確認するための業務が発生しています。
さらに問題になるのは、進捗状況を把握している人が限られている場合です。

「この申請はAさんに聞けば分かる」という状態は、一見すると業務が回っているように見えます。しかし、異動や退職によって担当者が変わると、どのような流れで処理されているのか分からなくなることがあります。

申請業務で本当に確認したいのは、

  • 現在の担当者は誰か
  • 次に何を実施するのか
  • どの条件を満たせば次工程へ進むのか

という点です。

これらが説明できない場合、申請状況の把握が個人に依存しやすくなります。


2. ServiceNow導入前に整理したいのは、
申請書ではなく業務の引継ぎ条件

業務整理というと、申請書の一覧化をイメージすることがあります。

もちろん、どのような申請が存在するのかを把握することは重要です。
しかし、ServiceNow導入前に優先して整理したいのは申請書そのものではなく、業務の引継ぎ条件です。

例えばシステム利用申請であれば、

  • 申請者が利用目的を記載する
  • 上長が業務上の必要性を確認する
  • 部門責任者が組織として承認する
  • 情報システム部門が権限付与や運用面を確認する

という流れで進むことがあります。ここで確認したいのは承認者の名前ではありません。

それぞれの工程で、

  • 何を確認しているのか
  • どの条件で承認するのか
  • 次工程へ何を引き継ぐのか

を整理することが重要です。

承認者だけを整理しても、判断基準が分からなければ業務設計には利用できません。


3. 部署ごとに異なる申請運用は、何が問題になるのか

業務整理を進めると、同じ目的の申請でも部署ごとに異なる運用が存在することがあります。

例えばシステム利用申請の場合、

  • 営業部はExcel申請
  • 管理部はメール申請
  • 製造部は紙申請

というケースがあります。

問題は申請方法の違いではありません。確認したいのは、運用差異が何に起因しているかです。

例えば、

  • 承認者が異なる
  • 管理項目が異なる
  • 保管方法が異なる
  • 必要な確認事項が異なる

といった違いが存在するかもしれません。

ServiceNow導入後は、どの運用を標準とするかを決める必要があります。そのため業務整理では、「なぜその違いが存在するのか」を確認します。

法令対応や業務特性による違いであれば残す必要があります。一方で、担当者ごとの慣習として残っているだけであれば、標準化できる可能性があります。


4. 承認ルートを書き出すと、停滞理由が見えてくる

申請業務を整理する際は、承認者一覧だけでは十分ではありません。申請から完了までの流れを時系列で整理することで、どこで停滞しているのかを把握しやすくなります。

例えばシステム利用申請が、

  1. 申請者が申請を登録する
  2. 上長が内容を確認する
  3. 部門長が承認する
  4. 情報システム部門が設定内容を確認する
  5. 利用開始の対応を実施する

という流れで進むとします。この場合、確認したいのは順番ではありません。

各工程について、

  • 誰が対応するのか
  • 平均何日かかるのか
  • 差し戻しは発生しているのか
  • 代理対応は可能なのか
  • 現在の状況をどこで確認するのか

を整理します。

すると、

  • 部門長承認で毎回数日止まる
  • 情報システム部門で差し戻しが集中する
  • 進捗確認がメールに依存している

といった具体的な停滞要因が見えてきます。

業務整理の目的はフロー図を作ることではありません。停滞が発生している工程を特定し、改善対象を明確にすることです。


5. 現状整理が不足したまま要件定義へ進むと、何が起きるのか

ServiceNowは柔軟にワークフローを設計できます。しかし、その柔軟性が課題になることもあります。

例えば、

「例外的にこの部署だけ別ルートで承認している」
「担当者が不在のときはメールで確認している」

といった運用が存在していても、その背景が整理されていなければ、そのままシステムへ組み込もうとすることがあります。

その結果、

  • 承認ルートが複雑になる
  • 例外処理が増える
  • 保守対象が増える
  • 利用者が理解しづらくなる

といった状況につながります。

現状整理の目的は、現在の運用をそのまま再現することではありません。残すべき運用と見直すべき運用を区別することです。

その判断ができて初めて、要件定義やワークフロー設計を進めやすくなります。


6. ServiceNow導入前に整理したい業務課題

業務整理で確認した内容は、そのまま機能要件へ変換するのではなく、まず業務課題として整理します。

例えば次のような内容です。

  • 承認状況を確認するために担当者へ問い合わせている
  • 部署ごとに申請様式が異なる
  • 台帳更新が追いついていない
  • 特定の承認者で業務が停滞しやすい
  • 過去の対応履歴を追跡しづらい
  • 差し戻し理由が記録されていない
  • 申請状況を一覧で確認できない

これらの課題が整理できると、「どの機能を導入するか」ではなく、「どの課題から解決するべきか」という視点で議論できます。

ServiceNow導入の検討でも、業務課題と改善目的が整理されている方が、関係者の認識を合わせやすくなります。


7. 自社で確認したいチェックリスト

  • 申請業務ごとの承認ルートを説明できるか
  • 各工程で誰が何を判断しているか説明できるか
  • 同じ目的の申請で異なる運用が存在する理由を説明できるか
  • 申請から完了までの流れを時系列で整理できているか
  • 停滞しやすい工程を把握しているか
  • 差し戻しが発生する理由を把握しているか
  • 現在の進捗状況を誰が管理しているか明確になっているか
  • 承認待ち案件の確認方法を説明できるか
  • 現場の課題を製品機能ではなく業務課題として整理できているか
  • 標準化できそうな運用と残すべき運用を区別できているか

8. 相談・お問い合わせ

ServiceNow導入を検討しているものの、

  • 現状業務が複雑で整理できない
  • 部署ごとに運用が異なっている
  • 要件定義の前に何を確認するべきか分からない
  • 現状の申請業務をどこまで標準化するべきか判断できない

といった状況であれば、導入検討の初期段階からご相談いただけます。

当社では、現行業務や承認プロセスを確認しながら、

  • 業務の責任分界点
  • 停滞が発生している工程
  • 標準化できる運用
  • ServiceNowで管理する範囲

といった論点の整理をご支援しています。

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