Tanium
ServiceNow
Tanium×ServiceNowで実現する脆弱性対応の効率化_運用高度化
- ツール連携
- 運用改善
- 運用高度化

- 目次
1. はじめに:Taniumの価値を最大化する次なるステップ
企業のエンドポイント環境を正確に把握し、確実な制御を実現するプラットフォームとして、Taniumを導入し成果を上げている企業は確実に増加しています。
これまで見えなかった社内の全端末が数分で可視化され、各端末にインストールされているソフトウェアのバージョンやパッチの適用状況が詳細に把握できるようになったことは、IT運用において非常に大きな前進です。Tanium単体であっても、リスクの発見から修復までのサイクルは十分に機能し、組織のセキュリティレベルは導入前と比較して劇的に向上します。
しかし、管理する端末が数千台から数万台規模に及ぶエンタープライズ環境になるほど、ツールの機能だけでは解決が難しい壁に直面することになります。
端末の状態が正確に見えるようになったからこそ、毎日のように報告される膨大な脆弱性への対応プロセスが、担当者の皆様の業務時間を逼迫してしまうのです。
脆弱性を検知してから実際にパッチを適用するまでには、影響範囲を特定し、関係部署へ作業の許可を取り、上長に承認をもらうという非常に多くの調整作業が存在します。これらの手続きに追われ、本来注力すべきインフラの改善や新しいIT企画になかなか時間を割けないと悩まれているITサービスマネージャーや運用リーダーの方は少なくありません。
この日々の業務負荷という課題を根本から解決し、皆様がより働きやすい環境を作るための次なるステップが、ITサービス管理の基盤であるServiceNowとの連携です。
複雑なプロセスの進行や社内の連絡業務をServiceNowに委ねることで、現場の負担はどれほど軽くなり、運用はどのように高度化するのかを実務の視点から解説します。
2. 大規模環境における脆弱性対応を阻む運用現場の壁
TaniumとServiceNowの連携がなぜ現場の助けになるのかをご理解いただくためには、まず現在の大規模な運用現場で起きている実態と、皆様を悩ませている課題の構造を整理する必要があります。
脆弱性の発見から修復までの対応に時間がかかってしまう背景には、決して現場の怠慢などではなく、組織として避けられない3つの構造的な壁が存在しています。
セキュリティ部門とITインフラ部門のミッションの違い
第一の壁は、組織の役割分担によって自然に生じてしまう部門間の調整業務です。
脆弱性を検知してシステムの安全を守るセキュリティ部門と、実際のサーバーやPCを管理して業務を止めずに稼働させるITインフラ部門は、多くの場合で役割が分かれています。
セキュリティ部門がリスクを減らすために早急な対応を求めても、ITインフラ部門としては既存の業務システムへの影響を最小限にするため、慎重に検証を行い、適切なタイミングを図らなければなりません。
双方が自部門の重要なミッションを全うしようと尽力しているからこそ、どの端末から優先して対応するのか、いつ作業を行うのかといった調整に多大な時間がかかってしまうのです。明確な基準を都度すり合わせるプロセスが、結果として双方の担当者を疲弊させています。
手作業での情報伝達と進捗管理の限界
第二の壁は、手作業での情報伝達と進捗管理にどうしても頼らざるを得ないという点です。
脆弱性が見つかった際、担当者の皆様は該当する端末の利用部門を台帳から探し出し、部門の担当者へメールで状況を丁寧に説明し、業務の合間を縫って再起動の許可を求めます。
相手からの返信がなければ業務の支障にならないよう配慮しながら再度連絡を入れ、作業が終わればExcelなどの進捗管理表を間違いのないように手作業で更新する。この一連のきめ細やかな運用作業は、担当者の皆様の並々ならぬ責任感と努力によって支えられています。
しかし、管理対象が数千台規模になれば、この確認と連絡の作業量は個人の努力でカバーできる限界を完全に超えてしまいます。
日々の変化に追いつくことが難しい構成管理データベース
第三の壁は、構成管理データベースを正確に維持し続けることの難しさです。
脆弱性の影響範囲を正確に特定し、適切な担当者へ連絡するためには、どのサーバーでどんな業務システムが動いており、誰が責任者なのかを記した正確な台帳が不可欠です。
しかし、大企業においては日々の組織変更、社員の異動、システムの統廃合が絶えず行われています。これらすべてを手作業で台帳に反映し続けることは実質的に不可能であり、どうしても実態とのズレが生じてしまいます。
結果として、連絡先がわからない端末や、管理者が不在となっている端末が生じてしまい、パッチ適用の調整作業がそこで立ち止まってしまうという苦労が絶えません。

3. 連携による脆弱性対応・5つの最適化ステップ
TaniumとServiceNowを連携させることで、こうした現場の皆様を悩ませている構造的な壁はシステムによって解消されます。
検知から対応の完了までの業務プロセスは、人手を介さないスムーズな流れへと進化します。具体的に日々の業務がどう変わるのか、5つのステップで詳細を見ていきます。
① Tanium:リアルタイムデータの取得と検知
運用の起点は、Taniumによるリアルタイムかつ正確な現状把握です。
すべての端末から数秒から数分という単位でリアルタイムにデータを取得し、ネットワーク上の全IT資産を漏れなく可視化します。
端末のソフトウェア構成やパッチが適用できる状態かどうかといった詳細を、常に最新の状態でシステムが把握し続けます。これにより、担当者の皆様が手作業で端末の状態を調査して回る必要がなくなります。この高鮮度で正確なデータが、現場の負担を減らすための最も重要な土台となります。
② ServiceNow:優先順位付けとプロセス進行
Taniumが取得した最新の構成情報は、ServiceNowが管理する資産台帳へ直ちに反映されます。日々の変化が自動で取り込まれるため、台帳をメンテナンスする苦労から解放されます。
新たな脆弱性が見つかると、ServiceNowは脆弱性の情報と対象の端末を自動で紐付けます。ここで、その端末が顧客情報を持つ重要なサーバーなのか、一般的な業務PCなのかといったビジネス上の影響度に基づき、システムが自動でリスク分析と対応の優先順位付けを行います。
同時に対応のためのチケットが自動で生成され、適切な担当チームへの割り当てや上長への承認依頼が自動で送信されます。担当者が台帳と睨めっこをしながら宛先を探し、個別にメールを作成して送信するという業務はシステムが完全に代行してくれます。
③ Tanium:修復対応の実施
ServiceNow上で責任者によるパッチ適用の承認が完了すると、それがトリガーとなり、Taniumへ修復の実行指示が自動で送られます。
指示を受けたTaniumは、対象の端末に対して修正パッチの適用や設定の変更を速やかに実行します。
独自の通信構造により、数万台のPCに対して一斉にパッチを配信しても社内ネットワークを圧迫することがありません。
担当者が個別の管理画面を開いて適用ボタンを押す手間はなくなり、承認された作業のみが確実かつ安全に実行される仕組みがここで完成します
④ Tanium:修復後の状態確認
パッチを配信しただけで運用作業は終わりませんが、その後の確認作業もシステムが担います。
対象の脆弱性が本当に解消されたか、設定が安全な基準値に戻っているか、作業の途中でエラーになっていないかを、Taniumがもう一度リアルタイムに情報を取得して確認します。
この念入りな確認作業をシステムが自律的に行うことで、適用漏れを防ぎます。運用管理者の皆様が一つひとつの端末にリモートでログインして正しく当たっているかを確認するような、時間と神経を使う手作業は不要になります。
⑤ ServiceNow:最終管理と対応完了
Taniumによる再スキャンの結果は、自動的にServiceNowへ連携されます。
問題が解消されたことが確認されると、インシデントの対応チケットは自動的にステータスが更新され、一連の対応が完了となります。
対応結果の報告書生成や、組織全体での進捗の可視化もServiceNowのダッシュボード上で自動で行われるため、監査対応や経営層への報告もスムーズに行えます。
皆様が複数の画面を見比べてExcelの記録を更新する手間は省かれ、対応漏れの不安を抱えることなく業務を終えることができます。

4. 緊急の脆弱性対応を例にした実務での劇的な変化
これらのシステム連携が、実際の運用現場にどれほどの変化をもたらすのか。
世間を騒がせるような緊急の重大な脆弱性が、よりによって金曜日の午後に発表されたという過酷な状況を例に、従来の手作業と連携システムの違いを比較してみます。
従来の手作業による対応プロセスの苦労
これまでの環境では、情報システム部門の皆様の週末は緊急対応に追われることになります。
まず、手元の台帳を頼りに対象となりそうなサーバーを急いでリストアップし、それぞれの担当部署に緊急の確認メールを一斉送信します。
業務の都合で返信が来ない部署には心苦しく思いながらも電話をかけ、月曜日の朝までにシステムを止めてパッチを当ててよいか、なんとか調整を進めます。
誰がどの作業を進めているのか、どこまで適用が終わったのかを複数人で声を掛け合いながらExcelで集約し続ける業務が深夜まで続きます。皆様の多大な献身によって会社は守られていますが、精神的にも肉体的にも負担が大きく、本来の業務計画は完全に崩れてしまいます。
TaniumとServiceNowの連携がもたらす迅速で負担の少ない対応
TaniumとServiceNowが連携した環境では、初動が全く異なります。
Taniumが即座に社内ネットワーク全域をスキャンし、脆弱性が存在する端末を正確に特定してServiceNowへ情報を送ります。
ServiceNowは、特定された端末の重要度に応じて即座に対応チケットを発行し、正しい担当者の画面に承認依頼を自動で表示させます。
担当者がスマートフォンなどから内容を確認して承認を行えば、あとはTaniumが自動的にパッチを適用し、安全を確認した上で記録を閉じます。
情報システム部門の皆様は、ダッシュボード上で対応が自動で進んでいく様子を監視するだけでよく、膨大な連絡業務やスケジュール調整に忙殺されることはありません。週末の休息や本来の重要な業務を犠牲にすることなく、組織の安全を確保することができます。

5. 導入から運用定着まで:ZEINが支援するシームレスな運用基盤
こうしたシステム間の連携を実務で機能させるためには、単にソフトウェア同士の接続設定を行うだけでは不十分です。
現在の業務手順のどこに負担がかかっているのかを丁寧に洗い出し、現場の皆様が無理なく回せる新しい運用ルールを構築するプロセスが不可欠です。
ツールありきではない業務プロセスの再設計
ZEINでは、TaniumとServiceNow双方の深い知見を活かし、ツールを導入すること自体を目的としない、現場に寄り添った運用設計の構想からご支援します。
皆様が日々行っている連絡業務や確認作業の苦労を丁寧にお伺いし、システムに任せるべき領域と、人が判断すべき領域を明確に切り分けます。それぞれのシステムの強みを最大限に引き出すための連携設計を行い、現場の精神的な負担を減らす仕組みを構築します。
部門間の合意形成と新しいルールの定着
運用を新しくする際、最も難しいのは関係部署間でのルールのすり合わせです。
ZEINのコンサルタントは客観的な第三者の視点から、セキュリティ部門とITインフラ部門の間に立ち、両者が納得できる承認の基準や対応の期限を取りまとめます。
担当者同士が気を使いながら交渉するのではなく、誰もが迷わずに進行できる標準化された手順を設計し、それが日常の業務として自然に回るようになるまでワンストップで伴走いたします。
継続的な改善と自走化のサポート
新しい運用がスタートした後も、環境やビジネスの変化に合わせてプロセスを見直す必要があります。
実際の現場での使い勝手を定期的に確認し、少しでも不便な点があれば設定の微調整やルール変更の提案を継続して行います。最終的には、お客様自身の組織内で無理なく運用を回し、さらなる改善を進めていける自走化の状態に到達することを目標としています。
6. TaniumとServiceNowそれぞれ強みの掛け合わせによる相乗効果
サイバーセキュリティの脅威が高度化し、管理すべきIT資産が増加し続ける現代において、人手によるきめ細やかな調整業務で脆弱性対応をカバーすることは、すでに個人の努力の限界を超えています。
どんなに優秀で責任感の強い担当者の皆様であっても、手作業による連絡や確認業務がボトルネックとなっていれば、結果として組織全体としての対応スピードは上がりません。
Taniumが持つエンドポイントへの確実な実行力と、ServiceNowが提供する組織横断のプロセス進行力。
この2つのソリューションを適材適所で連携させることは、単なる業務のシステム化ではありません。それは、現場の皆様から面倒な調整業務や報告作業の重圧を取り除き、より高度なセキュリティ分析や、社内環境の根本的な改善といった、人にしかできない本来の業務に集中していただくための環境づくりです。
日々のパッチ適用業務の多さや、部門間の調整業務に疲弊を感じている方、あるいはシステムの連携によって運用担当者の負担を少しでも減らしたいとお考えの方は、ぜひ一度ZEINにご相談ください。
皆様が日々直面している業務の苦労を丁寧にお伺いし、最も確実で現場への負担が少ない、あるべき運用への道筋をご提案いたします。
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